【調査】コロナ禍の21卒学生の声

当社では、2021卒学生を対象にしたアンケートを定期的に実施しております。
本記事では、21卒学生の就活生の声の一部を取り上げていきます。

掲載分以外にも、多数の声や相談が寄せられており、ご関心のある報道関係者の方は、末尾のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

また、大学・学生・企業をつなぐキャリア情報誌『キャリアのミカタ』を毎号約300の大学キャリア課・就職課等に無料配布しています。
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■コロナ禍における就職活動で最も困ったことは「Web面接/情報収集」


回答者数254名 期間2020年10月1日~2020年10月5日

コロナ禍における就職活動で最も困った(困っている)ことについては、「Web面接への対応(準備や対策など)」32.9%、「企業や就活に関する情報収集がしづらいこと」31.4%、「志望していた業界・業種の採用枠が減ったこと」23.8%、「大学のキャリアセンター・就職課を利用できなかったこと」11.9%となっていました。
不慣れなWeb面接や、就職活動に関するセミナー等が中止になったことによる情報収集の困難さに悩む姿が見てとれます。

<21卒学生の声>

■Web面接への対応の難しさ(準備や対策など)
・web面接の場合、レンズ越しなので自分がどのように見えているか分からないから。
・Wi-Fiなどで画面が落ちることがあるから。
・ウェブに慣れてない。
・カメラを見てしゃべるのがむずかしい。
・ネットワーク環境の構築やビデオ面接の際の準備について気を使うことが多い。
・マナーが未整備な部分が多い。
・音声が途切れたりしてやりづらかった。
・環境の変化による不安。
・相手の反応などが対面と比べてわかりにくいため。
・対策の仕方がわからないから。
・対面ではないので熱意を伝わったか分からなかった。
・面接官の反応が掴みづらかった。
・練習する機会がなかった。

<考察>
設備環境面では、安定したネット環境やWeb面接に使用する機器の準備が急に必要になりました。これは、就活生だけではなく、在宅勤務となった社会人も同様で、多くの人が環境を整えることとなったため、マイク付きのヘッドセットなど入手が一次的に困難となった時期もありました。

また、多くの学生が新型コロナウイルス拡大により、飲食店等でのアルバイトができなくなり、収入に影響が出るなか、Web面接のための通信料負担が重くのしかかりました。面接のための静かな場所の確保などにも苦労したという声も寄せられています。

そもそも、Web面接を初めて行う学生が非常に多いなかで、どのような対策をすればよいのかといった基準・答えがなく、手探り状態でのWeb面接だったことがうかがえます。
例えば、人と話しているという感覚が薄れたり、相手の反応がつかみにくいといった声を聞きます。
Web面接が一般化した2020年後半においては、Web面接の準備や工夫についての情報が蓄積されてきていますので、今後Web面接を受けられる方は調べてみるのが良いでしょう。

当社のYouTubeチャンネルでは、ZOOM面接のポイントも解説しています。

【リモート面接が急増中?!】Zoom面接で損をしないための印象アップ攻略ポイント9選ー男性編【実演解説】

 

【リモート面接が急増中?!】Zoom面接で損をしないための印象アップ攻略ポイントー女性編【実演解説】

 

■企業や就活に関する情報収集の難しさ
・1人でやらざるを得なかった。
・7月から就活を始めたが、キャリアセンターを気軽に使えず、また、説明会もほとんど定員になり、聞ける企業が少ないから。
・インターネットを利用して情報を収集しなくてはいけなく、情報収集が難しい。
・オフィスを見ることができないので雰囲気が分かりづらかったため。
・どうゆう風に動けばいいのか分からなかった。
・どのように企業を精査するのかなどの情報を持っていないため。
・ネット上の情報ばかりに偏ってしまうし、なかなか調べるのも大変で生の声を聞ける機会が少なくてきついから。
・企業が採用活動を続けているか分からなかったため。
・合同説明会など企業を知る機会が激減して、直接どんな企業があるかなどを知りうる術が減ってしまったから。
・自粛で友人含め、人と情報交換をする機会が少なかったため。
・動き出しのタイミングを失ってしまい、なかなか就職活動が進まなかったため。


<考察>
新型コロナウイルス感染拡大により、人と会いづらい状況になったことで、就職活動やその情報収集を、インターネットを通じ、一人で進めることを余儀なくされた学生が多くいました。

普段ならば、3月から始まる、大学の就職課が実施するセミナーや説明会、大手ナビサイトが実施する合同説明会の参加を想定していた学生にとっては、各種イベントの中止は、就職活動スタートの出鼻を挫かれた形となりました。

直接現地での情報収集が困難になった結果、情報収集の中心はインターネットとなりました。しかし、インターネット上では沢山の真偽不明の情報が溢れかえっていたり、正しかったとしても、情報過多によって、情報の選定が難しかったりしていたようです。

また、就職活動開始時期の点では、新型コロナウイルスの影響が出る前の早い段階で就職活動を進めていた学生と、3月から始めようと思っていた学生で、新型コロナウイルス拡大後の就職活動の進み方、内定までの流れの二極化が進んだことが今年の就職活動の特徴でした。

就職活動に限らず、普段から早めに準備を行い、情報収集や相談を積極的に行うことが大切と考えられます。


■志望していた業界・業種の採用枠について不安に感じること
・エントリーしていた企業のうち今年度採用の中止を発表した所がいくつかある。
・サービス業を志望していたため。
・ホテル、航空業界に就職が難しいこと。
・やりたい仕事につけないため、苦しい。
・一番興味があった業界がコロナの影響を大きく受けていて、新卒の応募を行っていなかった。
・競争率が上がる。
・空港系での職業を第一希望としていたため、採用がなくなってしまった。
・行きたい業界の採用が中止となった。
・採用枠の減少及び中止によってエントリーできる企業の数が減ってしまった。
・事務職採用が減ってる。
・秋からの民間企業の就活ということもあり採用枠が減っている。

<考察>
今年の就職活動で学生に大きな不安を与えたことの一つに「採用枠」があります。
例年、学生から高い人気を誇る業界である航空・観光系企業が新型コロナウイルス拡大によって、とりわけ大きな打撃を受け、新卒採用枠にも影響が及びました。大学を卒業し、憧れの業界に入社・活躍を想像していた学生にとっては、急に目の前のはしごを外された状況になり、これからどうすればよいのかといった戸惑いの声や不安な思いが多く寄せられました。

当社では、今年、そういった学生から就職の相談を受けるケースが多く、面談を通じ、自分のやりたいこと、目指したい姿が企業・業界という枠で決まるわけではないことに気付き、気持ちを切り替えることができた学生は内定を取得できたという印象があります。


■大学のキャリアセンター・就職課を利用できなかったことによる不安
・1番身近で頼れると思っていたため。
・コロナが流行するまで毎週のように大学のキャリアセンターを通っていたため。
・もう少し、サポートを受けたい。
・気軽に対面で利用できなくなってしまったから。
・対面での面接練習や相談をしたかった。
・大学に行けていないため。
・直接出向けないため、書類の取り寄せなど手間がかかる。


<考察>
新型コロナウイルス拡大の影響により、大学の敷地自体に入ることができず、結果として例年ならば利用可能だったキャリアセンターや就職課を利用できなくなってしまったという声も聞かれました。

大学のキャリアセンター・就職課は、学生にとって、気軽に就職活動を相談できる場の1つでもあります。

実際、当社が8月に行った「就職課・キャリアセンターの利用状況調査」でも、就職課を利用したことのある学生の40%以上がキャリアカウンセリングを利用したことがありました。


回答数:235件 期間:2020年8月1日10:00~2020年8月3日18:00

また、同調査では、月1回以上就職課を利用している学生が半数を超えていました。定期的に就職課から情報を得て、就職活動をしていた(しようと思っていた)学生にとっては、想定していた就職活動の進め方自体に大きな変更を余儀なくされたと考えられます。

■まとめ
いかがでしたでしょうか。21卒学生は、ナビサイト解禁とほぼ同時期に新型コロナウイルスが感染拡大し、例年とは異なった就職活動の進め方を強いられました。一方、早い段階から計画的に動いていた学生への影響は最小限だったこともあり、22卒の学生は早めに就職活動を開始している傾向があります。実際、弊社の運営する大学3年生向けサービス「FutureFinder」の登録者数も、昨年の同期間と比べ、約3倍となっています。
当社では、21卒学生のサポートを年度末まで継続し、22卒学生のサポートも開始しており、どのような境遇でも全員が自分に合った会社に就職ができるよう、支援してまいります。

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